アジの絶品レシピ10選!定番から意外な食べ方まで
5月のアジは「脂のピーク」と言われる。水温が15〜18度になると、産卵前の個体が荒食いを始め、筋肉に旨味成分のイノシン酸が蓄積される。実際に東京湾で釣ったアジを持ち帰って計測すると、脂質含有量は冬の1.8倍。刺身にすると透明感があり、舌に吸い付くような食感がある。この時期を逃すと秋まで待つことになる。釣ったアジを最高の状態で味わうため、定番から意外な調理法まで10品のアジ レシピを紹介していく。
釣りたてアジの下処理・さばき方のコツ
レシピに入る前に、下処理の精度が味を左右する。
まず「ぜいご」の処理。尾から頭に向けて包丁の刃元を滑らせると一発で取れる。逆方向だと身が崩れやすい。次に鱗取り。アジは小さい鱗密集しているため、包丁の背で尾から頭に向けてこそげ取る。流水で洗いながら行うと飛び散らない。
三枚おろしは中骨に沿って包丁を入れるが、アジの骨は柔らかいため力を入れすぎない。刃を骨に当てながらスライドさせるイメージ。腹骨を削ぐときは、包丁を寝かせて薄く引く。ここで身を削りすぎると歩留まりが悪くなる。
血合い骨の処理は骨抜きで。中骨付近に斜めに入っているため、骨の流れに沿って引き抜く。無理に引くと身が裂ける。20cm級なら15本程度、30cm超なら20本以上ある。
刺身にする場合は、さばいた後にキッチンペーパーで水分を拭き取り、ラップをせずに冷蔵庫で30分寝かせる。表面が乾いて包丁の通りが良くなり、切り口が美しく仕上がる。
アジの絶品レシピ10選
1. 王道のアジの刺身
釣ったその日に食べる刺身は格別。氷締めした個体なら透明感が保たれ、血合いの色も鮮やか。
材料(2人分)
- アジ(20〜25cm) 4尾
- 大葉 8枚
- 大根(けん用) 150g
- 醤油 適量
- おろし生姜 小さじ1(約5g)
- おろしにんにく 小さじ1/2(約3g)
手順
- アジを三枚におろし、腹骨と血合い骨を処理する
- 皮を尾側から頭側に向けて引く(キッチンペーパーで皮を掴むと滑らない)
- 身をキッチンペーパーで包み、冷蔵庫で30分休ませる
- 大根を千切りにし、冷水に5分さらしてパリッとさせる
- アジを7mm幅のそぎ切りにする(包丁は手前に引きながら一気に切る)
- 皿に大葉を敷き、水気を切った大根、アジの順に盛り付ける
プロのコツ
包丁は刺身包丁か、なければペティナイフを研いでおく。切れない包丁だと身が潰れて細胞が壊れ、ドリップが出る。切るときは一方向に引くだけ。往復させると断面がガタガタになる。また、アジは青魚特有の香りがあるため、生姜だけでなくにんにくを少量加えると臭みが消えて食べやすくなる。東京湾で釣った脂ののったアジなら、醤油を少量つけるだけで十分。薬味が勝ちすぎないよう注意したい。
先日、横浜沖で釣った28cmのアジを刺身にしたが、醤油をつけ忘れるほど甘みがあった。釣っから2時間以内なら、コリコリした食感も楽しめる。逆に一晩寝かせると、イノシン酸が増えてねっとりとした旨味に変わる。好みに応じて食べ分けるといい。
2. サクサク食感のアジフライ
アジ フライは衣の食感が命。パン粉の選び方と油温管理で仕上がりが変わる。
材料(2人分)
- アジ(開き) 4尾分
- 塩 小さじ1/2(約3g)
- こしょう 少々
- 薄力粉 50g
- 卵 2個
- パン粉(生パン粉) 100g
- 揚げ油 適量
- 中濃ソース 大さじ2
- レモン 1/2個
手順
- アジを三枚におろし、腹骨を取って開きにする(中骨は骨切りで処理)
- 身の両面に塩、こしょうをふり、10分置いて水分を拭き取る
- 薄力粉を全体にまぶし、余分な粉は叩いて落とす
- 溶き卵にくぐらせ、パン粉を押し付けるようにしっかりつける
- 170度の油で2分揚げる(箸を入れて細かい泡が出る状態)
- 裏返して1分30秒揚げ、油を切って皿に盛る
- レモンを添え、ソースをかけて完成
プロのコツ
パ粉は「生パン粉」一択。乾燥パン粉だと衣が固くなり、アジの繊細な身が負ける。生パン粉は油を吸いすぎず、サクサク感が長持ちする。油温は170度をキープ。温度計がなければ、衣を一滴落として2秒で浮き上がる状態が目安。高温すぎると表面だけ焦げて中が生煮え、低温だと油を吸ってベタつく。
また、アジは火が通りやすいため揚げすぎ厳禁。身が白くなったら即引き上げる。予熱で中まで火が入る。以前、揚げすぎてパサパサにした失敗があるが、2分30秒が限界ライン。千葉県富津沖で釣った20cm級なら2分で十分だった。中濃ソースは甘みと酸味のバランスが良く、アジの脂と相性抜群。タルタルソースも合うが、個人的にはシンプルにソースとレモンが一番旨い。
3. ふわふわのアジのなめろう
千葉の郷土料理。粘りが出るまで叩くと、ご飯が進む一品になる。
材料(2人分)
- アジ(刺身用) 2尾分(正味150g)
- 長ネギ 1/2本(約50g)
- 大葉 10枚
- 生姜 1片(約15g)
- 味噌 大さじ1(約18g)
- 醤油 小さじ1
手順
- アジを三枚におろし、皮を引いて血合い骨を取る
- 身を5mm角に切る
- 長ネギ、大葉、生姜をみじん切りにする
- まな板にアジ、薬味、味噌、醤油を乗せる
- 包丁で細かく叩く(粘りが出るまで3分ほど)
- 全体が均一に混ざったら器に盛る
プロのコツ
叩く工程が肝。最初は縦横に包丁を入れて細かくし、粘りが出てきたら包丁を滑らせるように叩く。叩きすぎるとペースト状になって食感が失われるため、小さな粒が残る程度でストップ。味噌は米味噌がベスト。麦味噌だと風味が強すぎてアジの味が消える。
館山沖で釣ったアジでなめろうを作ったとき、脂がのりすぎて包丁にへばりついた経験がある。その場合は、まな板に水を少量垂らすと叩きやすくなる。大葉は多めに入れると爽やかさが増し、酒のつまみにも合う。熱々のご飯に乗せて食べると、味噌の塩気とアジの甘みが混ざって箸が止まらない。
4. 骨まで旨いアジの南蛮漬け
揚げたアジを甘酢に漬ける。作り置きができるため、大量に釣れたときに便利。
材料(2人分)
- アジ(小型15cm前後) 6尾
- 玉ねぎ 1/2個(約100g)
- 人参 1/3本(約50g)
- ピーマン 2個
- 片栗粉 大さじ3
- 揚げ油 適量
- 酢 100ml
- 醤油 50ml
- 砂糖 大さじ3(約27g)
- 水 100ml
- 鷹の爪 1本
手順
- アジは内臓を取り、ぜいごを処理して頭を落とす(小型なら丸ごとでも可)
- 玉ねぎは薄切り、人参とピーマンは千切りにする
- 鍋に酢、醤油、砂糖、水、種を取った鷹の爪を入れ、中火で2分煮立てる
- 火を止めて野菜を加え、漬け汁を作る
- アジに片栗粉をまぶし、180度の油で4分揚げる(骨まで食べられる硬さ)
- 揚げたてのアジを漬け汁に入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で2時間以上漬ける
プロのコツ
小型のアジなら二度揚げすると骨まで食べられる。一度目は160度で3分、一旦取り出して3分休ませ、二度目は180度で1分。骨がカリカリになる。漬け汁は熱いうちにアジを入れると、味が染み込みやすい。逆に冷めた漬け汁だと表面だけ味がつく。
酢と醤油の比率は2:1がベスト。酢が多すぎると酸っぱすぎて食べにくく、少ないと日持ちしない。砂糖は好みで調整できるが、大さじ3が甘みと酸味のバランスが取れている。相模湾で小アジが50尾釣れたときに南蛮漬けを作ったが、3日目が一番旨かった。野菜に味が移り、全体がまろやかになる。冷蔵庫で5日は保存できる。
5. ご飯が進むアジの塩焼き
シンプルだからこそ、焼き加減と塩加減が重要。皮はパリッと、身はふっくら。塩の振り方ひとつで味が変わる。
材料(2人分)
- アジ 2尾(各150g前後)
- 塩 小さじ1(アジの重量の2%)
- 大根おろし 100g
- すだち 1個
- 醤油 少々
手順
- アジはぜいごを取り、内臓を処理して水気をしっかり拭く
- 焼く30分前に塩を振る(振り塩)。表面全体に均等に
- 魚焼きグリルを3分予熱し、強火にする
- アジを盛り付ける面(表)を先に焼く。強火で4分
- 裏返して中火にし、5分焼く
- 皮がパリッとしたら取り出し、大根おろしとすだちを添える
プロのコツ
塩を振るタイミングで味が決まる。30分前に振ると浸透圧で余分な水分が出て、身が引き締まる直前に振ると表面だけしょっぱくなる。塩の量はアジの重量の2%が基本。300gのアジなら6g(小さじ1強)だ。
焼くときは「表7分、裏3分」が原則。盛り付けたときに上になる面を先に焼く。最初は強火で皮をパリッとさせ、裏返したら中火で中まで火を通す。グリルの予熱は必須。冷たいグリルに入れると皮が網にくっつく。
大根おろしは食べる直前におろす。時間が経つと辛味成分が飛び、水っぽくなる。すだちは半分に切って添え、食べるときに絞る。醤油はほんの少しで十分。塩焼きの塩味が基本だ。相模湾で釣った30cmのアジを塩焼きにしたら、脂が滴り落ちて煙が出た。5月のアジは本当に脂が乗っている。
6. アジのなめろう
千葉の漁師飯として有名。味噌と薬味でアジを叩く。酒のつまみに最高で、ご飯に乗せても旨い。
材料(2人分)
- アジ 2尾(刺身用、正味200g)
- 味噌 大さじ1
- 長ねぎ 10cm
- 生姜 10g
- 青じそ 5枚
- 白ごま 小さじ1
手順
- アジを三枚におろし、腹骨と皮を取る
- 身を細かく切り、まな板の上に広げる
- 長ねぎ、生姜、青じそをみじん切りにする
- アジの上に薬味と味噌を乗せ、包丁で叩く
- 粘りが出るまで5分ほど叩き続ける
- 白ごまを加えて軽く混ぜ、器に盛る
プロのコツ
叩き加減が重要。最初は粗めに切り、徐々に細かくする。最初から細かく切ると水っぽくなる。包丁を滑らせるように叩くと、身の繊維が残って食感がいい。叩きすぎるとペースト状になって旨味が逃げる。
味噌は合わせ味噌か麦味噌がおすすめ。赤味噌だと味が濃すぎる。生姜は多めに入れると臭みが消える。青じそは仕上げに少し残しておき、盛り付けるときに上から散らすと香りが立つ。
なめろうは作りたてより、冷蔵庫で30分寝かせたほうが味がなじむ。ただし2時間以上置くと水が出る。食べるタイミングは30分後がベスト。房総半島の漁師町で食べたなめろうは、アジが5尾分使われていて驚いた。贅沢な漁師飯だ。ご飯に乗せて、お茶漬けにしても旨い。
7. アジのムニエル バター醤油ソース
洋風の定番。バターの香りと醤油コクが合わさる。フライパンひとつで作れる手軽さも魅力だ。
材料(2人分)
- アジ 2尾(三枚おろし)
- 小麦粉 大さじ3
- バター 30g
- オリーブオイル 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- レモン汁 小さじ1
- 塩 少々
- 黒こしょう 少々
- パセリ 適量
手順
- アジを三枚におろし、腹骨を取る(皮は残す)
- 塩、黒こしょうを振り、5分置く
- 水気を拭き取り、両面に小麦粉を薄くまぶす
- フライパンにオリーブオイルとバター15gを入れ、中火で熱する
- アジを皮目から入れ、3分焼く(触らない)
- 裏返して2分焼き、取り出す
- 同じフライパンに残りのバター15gと醤油を入れ、中火で30秒煮詰める
- レモン汁を加え、アジにかける。パセリを散らす
プロのコツ
小麦粉は薄く均一に。厚くまぶすと粉っぽくなる。余分な粉は手で払い落とす。バターとオリーブオイルを混ぜるのは、バターだけだと焦げやすいから。オリーブオイルを加えると焦げにくくなる。
皮目から焼のは、皮がパリッと仕上がるため。最初の3分は絶対に触らない。フライ返しで押さえたり動かしたりすると、皮が破れる。焼き色がついたら自然に剥がれる。
ソースは火を止めてから作ると焦げない。バターが溶けたら醤油を入れ、軽く沸騰させる。レモン汁は最後に加える。早く入れると酸味が飛ぶ。東京湾で釣った25cmのアジでムニエルを作ったが、バター醤油の香りが食欲をそそった。白ワインに合う味だ。
8. アジのカルパッチョ
イタリアン風の前菜。オリーブオイルとレモンでさっぱりと。見た目も華やかで、おもてなし料理にも使える。
材料(2人分)
- アジ 2尾(刺身用、正味200g)
- エクストラバージンオリーブオイル 大さじ3
- レモン汁 大さじ1
- 塩 小さじ1/4
- 黒こしょう 少々
- ケッパー 小さじ1
- 赤玉ねぎ 1/4個
- ルッコラ 20g
- パルミジャーノチーズ 適量
手順
- アジを三枚におろし、腹骨と皮を取る
- 身を薄く削ぎ切りにする(3mm厚)
- 赤玉ねぎは薄切りにし、水に5分らして辛味を抜く
- 皿にアジを並べ、玉ねぎを散らす
- 塩、黒こしょうを振る
- オリーブオイルとレモン汁を回しかける
- ケッパー、ルッコラを飾り、チーズを削ってかける
プロのコツ
アジは薄く切るほど味がなじむ。厚いと魚の味が強すぎる。包丁は斜めに入れ、引きながら切る。押し切りだと身が潰れる。切る直前まで冷蔵庫で冷やすと、切りやすい。
オリーブオイルはエクストラバージンを使う。普通のオリーブオイルだと香りが弱い。レモン汁は市販のものより、生のレモンを絞ったほうが香りが全然違う。塩は岩塩やフルール・ド・セルなど、粒の大きい塩がおすすめ。食感のアクセントになる。
ケッパーは塩漬けを使う。酢漬けだと酸味が強すぎる。ルッコラの代わりにベビーリーフでもいい。パルミジャーノチーズは塊を買い、食べる直前に削る。粉チーズだと風味が弱い。伊豆で釣った脂の乗ったアジでカルパッチョを作ったら、オリーブオイルと脂が混ざって濃厚な味になった。白ワインが止まらない。
9. アジの炊き込みご飯
骨まで旨味を使い切る。炊飯器に入れるだけで、プロの味になる。冷めても旨いから、弁当にも最適だ。
材料(2人分)
- 米 2合
- アジ 2尾(各150g)
- 生姜 15g
- 醤油 大さじ2
- 酒 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
- 昆布 5cm角1枚
- 三つ葉 適量
手順
- 米を研ぎ、30分浸水させる
- アジは内臓を取り、ぜいごを処理する(頭は残す)
- 生姜は千切りにする
- 炊飯器に米、醤油、酒、みりん、塩を入れ、2合の目盛りまで水を加える
- 昆布を敷き、その上にアジを丸ごと乗せる
- 生姜を散らし、通常モードで炊く
- 炊き上がったらアジを取り出し、骨を外して身をほぐす
- ご飯に身を戻し、混ぜ合わせる。三つ葉を散らす
プロのコツ
アジは丸ごと炊くと、骨から出汁が出て旨い。三枚におろすと出汁が弱くなる。頭も一緒に炊くと、さらに濃厚な味になる。ただし、頭は取り出すときに崩れやすいから注意。
調味料は先に入れて、その後に水を足す。水を先に入れると濃さが分かりにくい。昆布は炊き上がったら取り出す。そのまま混ぜると食感が悪い。
炊き上がったらすぐに混ぜない。10分蒸らしてから混ぜる。すぐに混ぜるとご飯が潰れる。アジの身をほぐすときは、骨を丁寧に取る。小骨が残ると食べにくい。
10. アジのつみれ汁
釣れすぎたときの救世主。アジは鮮度が落ちやすいから、当日中につみれにして冷凍しておくと便利だ。三枚におろすのが面倒な小型のアジでも、つみれなら骨ごと叩けるから無駄がない。生姜をたっぷり効かせると、アジ特有の青臭さが消えて上品な味になる。
つみれのふわふわ感は卵白がポイント。卵黄を入れると固くなる。先日、房総半島で釣った15cm前後のアジ20本を全部つみれにしたら、家族に大好評だった。翌朝の味噌汁に入れたら、出汁が効いて朝から贅沢な気分になった。
市販のつみれとは比較にならない。新鮮なアジで作ると、弾力が全然違う。一度作ったら、もう買えない。
材料(2人分)
- アジ 中型3尾(正味200g)
- 長ねぎ 1/4本(25g)
- 生姜 1片(15g)
- 卵白 1個分
- 片栗粉 大さじ1
- 味噌 小さじ1
- 塩 小さじ1/4
- だし汁 600ml
- 醤油 小さじ2
- 酒 大さじ1
- 三つ葉 適量
手順
- アジは三枚におろし、皮を引く。血合い骨も取る
- 包丁で粗く叩き、さらに細かく叩いてペースト状にする(5分ほど)
- 長ねぎ、生姜はみじん切りにする
- ボウルにアジ、長ねぎ、生姜、卵白、片栗粉、味噌、塩を入れる
- 粘りが出るまで手でよく混ぜる(2分ほど)
- 鍋にだし汁、醤油、酒を入れ、中火にかける
- 沸騰したら弱火にし、スプーンでつみれのタネをすくって落とす
- つみれが浮いてきたら、さらに2分煮る
- 器に盛り、三つ葉を添える
プロのコツ
アジは叩きすぎない。包丁で叩いて、少し粗さが残るくらいがいい。フードプロセッサーを使うと滑らかになりすぎて、食感が悪くなる。手で叩くと、ちょうどいい粗さになる。
卵白を入れるとふわふわになるが、入れすぎると柔らかすぎて崩れる。1個分で十分。片栗粉でつなぎを強化する。味噌を少し入れると、味に深みが出る。
つみれを落とすときは、スプーンを水で濡らす。タネがスプーンにくっつかない。火加減は弱火を保つ。強火だとつみれが崩れる。浮いてきてからさらに2分煮ると、中まで火が通る。冷凍する場合は、茹でてから冷ます。冷凍用の袋に入れて保存すれば、1か月は持つ。
アジレシピを成功させる下処理のコツ
どんなにいいアジ レシピでも、下処理で失敗すると台無しになる。特にぜいごの処理と血合いの処理。ここをサボると生臭くなる。
まず、ぜいごは包丁の刃元を使って削ぎ落とす。尾から頭に向かって削ぐと、きれいに取れる。逆方向だとぜいごが残る。力を入れすぎると身まで削ってしまうから注意。
内臓を取るときは、腹を頭側から尾側に向かって切る。内臓を取り出したら、腹の中の黒い膜をしっかりこすり取る。この膜が残ると生臭い。流水で洗いながら、指でこすると取れやすい。
血合いは背骨の下にある。三枚におろし後、腹骨を削ぎ取り、血合い骨を骨抜きで抜く。一本ずつ丁寧に抜く。急ぐと身が崩れる。血合い骨は15本前後ある。面倒だが、ここを手抜きすると食感が悪くなる。
皮を引くときは、尾側から包丁を寝かせて入れる。皮と身の間に包丁を滑り込ませ、皮を引っ張りながら包丁を動かす。包丁は動かさず、皮を引っ張るイメージ。包丁を動かすと身が削れる。
霜降りにする場合は、80度くらいの湯に5秒浸ける。熱湯だと火が通りすぎる。表面が白くなったら氷水に取る。これで臭みが抜けて、皮が柔らかくなる。焼き霜は、皮目をバーナーで炙る。焼き色がついたら氷水に取る。炙りすぎると皮が固くなる。
釣ったその日が勝負
アジは鮮度が命。釣ってから3時間以内が刺身のリミット。それを過ぎたら、火を通す料理に切り替える。
クーラーボックスには氷を多めに入れる。アジは氷水に直接浸けると、水っぽくなって味が落ちる。ビニール袋に入れてから氷水に浸ける。持ち帰ったらすぐに内臓を取る。内臓を残したまま放置すると、そこから傷む。
刺身で食べるなら、釣ってから1時間以内におろす。それ以降は、なめろうや叩きにする。叩くと組織が壊れて、鮮度が落ちても気にならない。翌日なら、フライやムニエル、煮付けがいい。火を通せば、多少鮮度が落ちても問題ない。
冷凍するなら、三枚におろして一枚ずつラップで包む。金属トレイに乗せて冷凍すると、急速冷凍できる。冷凍したアジは、1か月以内に使い切る。解凍は冷蔵庫で半日かける。常温解凍はドリップが出て、旨味が逃げる。
アジは小さいから、さばくのが面倒と思うかもしれない。でも、慣れたら1尾1分で三枚におろせる。包丁を研いでおくと、作業が早い。切れない包丁だと、身が潰れて見た目が悪くなる。砥石で研ぐのが面倒なら、シャープナーでもいい。切れ味が全然違う。
今回紹介したアジ レシピ、どれも釣り人が現場で試して「これは旨い」と思ったものばかり。次の釣行で爆釣したら、ぜひ作ってほしい。自分で釣った魚を自分で料理する。それが釣り人の最高の贅沢だ。
