釣りたてシーバスのハーブ焼き レモンバターソース

夜明けの河口、ルアーに食いついた瞬間の衝撃。シーバスを釣り上げた喜びは、釣り人にしか分からない特別なものです。せっかく自分の手で仕留めた一匹、スーパーの魚では絶対に味わえない鮮度を最大限に活かしたいですよね。今回は、釣りたてシーバスの旨味を引き出す「ハーブ焼き レモンバターソース」をご紹介します。シンプルだからこそ、素材の良さが際立つ一皿です。
シーバス(スズキ)を料理する前に——鮮度と下処理のコツ
釣り上げたシーバスは、できるだけ早く血抜きと神経締めを行いましょう。エラの付け根をナイフで切り、海水を入れたバケツで5分ほど血を抜きます。これだけで臭みが劇的に減り、身の持ちも良くなります。クーラーボックスには氷を敷き、新聞紙で包んだ魚を入れて持ち帰ってください。直接氷に触れると身焼けを起こすので注意が必要です。
自宅での下処理では、まずウロコを丁寧に取り除きます。シーバスのウロコは大きく硬いので、尾から頭に向かってウロコ取りか包丁の背でしっかり落としましょう。内臓を取り出したら、腹の中の血合いを流水でよく洗い、キッチンペーパーで水気を完全に拭き取ります。三枚おろしにした後、皮目に浅く切り込みを2〜3本入れておくと、焼いたときに皮が縮まず、均一に火が通ります。
シーバス(スズキ)のハーブ焼き レモンバターソースレシピ(2人分)
- シーバス切り身 2切れ(各150g程度)
- 塩 小さじ1/2
- 黒こしょう 少々
- オリーブオイル 大さじ2
- にんにく 1片(みじん切り)
- ローズマリー 2枝(またはタイム)
- バター 30g
- レモン汁 大さじ1と1/2
- 白ワイン 大さじ2
- パセリ 適量(みじん切り)
切り身に塩と黒こしょうを両面にふり、15分ほど置いて室温に戻します。フライパンにオリーブオイル大さじ1とにんにくを入れ、弱火で香りを出します。香りが立ったら中火にし、シーバスを皮目から入れてください。皮目を4分、裏返して2分が目安です。皮がパリッとしたらローズマリーを加え、香りを移しながら焼き上げます。魚を取り出したら、同じフライパンにバターを入れ、泡立ってきたら白ワインとレモン汁を加えます。中火で30秒ほど煮詰め、魚にかけてパセリを散らせば完成です。調理時間は約20分です。
プロのコツ——この3点で仕上がりが激変する
一つ目は、焼くときに皮目をフライ返しで10秒ほど押さえつけることです。皮が反り返るのを防ぎ、フライパンに密着させることで、均一にカリカリの食感が生まれます。二つ目は、身に火を通しすぎないこと。シーバスの身は繊細なので、裏返したら火を少し弱め、中心がほんのり半透明なくらいで火を止めます。余熱で完璧な火入れになります。
三つ目が今回のプロのここだけテクニックです。レモンバターソースを作るとき、バターが完全に溶けたら一度火を止め、レモン汁を加えてから再び火にかけてください。こうすることでバターが分離せず、なめらかで艶のある乳化ソースに仕上がります。レストランのような光沢のあるソースは、この一手間で実現できます。
栄養と豆知識——釣り人だからこそ知っておきたいシーバス(スズキ)の魅力
シーバスは高タンパク・低脂肪の優秀な白身魚です。100gあたりタンパク質は約20g、脂質は約4gと、筋肉づくりやダイエット中の方にも最適な食材といえます。また、ビタミンDが豊富で、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。釣りで日光を浴びながら、ビタミンDたっぷりの魚を持ち帰る——これぞ釣り人の最高の健康サイクルですね。
シーバスは成長とともに名前が変わる出世魚です。関東ではセイゴ、フッコ、スズキと呼び名が変化します。夏が旬とされますが、秋から冬にかけての「寒スズキ」は脂が乗って絶品です。また、シーバスの身は淡白ながら上品な甘みがあり、和洋問わずさまざまな調理法に対応できます。刺身、ムニエル、蒸し物など、一匹で何通りもの楽しみ方ができるのも魅力。釣った魚を余すことなく味わい尽くしてください。
